答えがない世界に慌てない

やっと息子の夏休みが終わりに近づいています。
最大の難関である宿題はお盆前に一段落。
あとは、始業式の準備をするだけになりました。

ホッと一息つきつつ、夏休みの宿題に取り組む過程を思い出しながら、ニヤニヤしてしまうことがありました。
それは、読書感想文。
時間がかかって大変だったのですが、その結果は嬉しいものでした。

・・・お知らせ・・・

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最も嬉しく、驚いたのは、読書感想文が書き上がる頃に、息子が自分でわかりやすい文章を考え始めたこと。
「お父さん、こんなふうに書いてみたんだけどどうかな?」と聞いてくるようになったのです。

書き始めたときは、ただ書けばいいといった感じで、わかりにくさや間違いを指摘しても、チンプンカンプンだったのです。
それが、わずか数日で驚きの成果。
想定以上でちょっと感動しました。

この姿を見ながらふと思ったのです。
「読書感想文だけガッツリやれば、それだけで最高の夏休みの勉強になるんじゃないか」
と。

そもそも、学生の間に文章を書くことって少ないです。
学校で書けと言われての作文や論文。
真剣に悩んで書くのは、受験のときか卒論ぐらいでしょうか。

多くの人が大人になって文章力が必要なのは知っているはず。
でも、文章について教えようと思うと驚くほどの時間がかかりますし、答えがあるようで無い世界。
だから、必要とわかっていても、最低限しか教えることができないのではないかと思うのです。
そして、結局、書き方がわからないから書けなくて、苦手意識を持ってしまう。

これらを補う絶好のチャンスが、読書感想文なのではないかと気付いたのです。

答えがない世界

学校の勉強は基本的に決まった答えがあります。
答えがないものであっても、教室の雰囲気から答えがあるように思えてしまう。
そんな中で成長していくと、答えがない世界で答えを求めたり、周りの意見が答えであるかのように捉えてしまう大人に成長する可能性が高まるのではないかと思うのです。

「受験をクリアするため」「周りから浮いた存在にならないため」が目的なのであれば、それはそれで問題ではありません。
でも、受験のためのクイズ王に育てたいわけでも、集団に合わせて個性を消す大人に育ってほしいわけでもないはずです。

突如来るかもしれない「答えがあるようでない世界」に慌てないように、読書感想文が意外な効果を発揮します。
そして、学校選び・塾選び・習い事選びでは解決できない部分を補うことにもなるでしょう。

書くプロセスと気がついたこと

音読して読み切れる本

黙読をすると読んだ気、わかった気になりがちですので、音読して読み切れる本を選ぶことが大切です。3回は読んでから書き始めるという前提で本選びをアドバイスしました。
一方で、読みたい本を読むことは大切ですから、その思いを優先したいのですが、既に読んだことのある本や、そのシリーズ本は、何らかの前提を持っているかの生がありますし、せっかく時間を書けて取り組める夏休みだからこそ、避けたほうが楽しめると思います。

読書は、
1回目は音読して、
2回目は音読しながら、「意味のわからないところ」「面白い・興味があるところ」「なんでだろうと思うところ」に色分けした印をつけて、
意味のわからないところを説明してから、
3回目に最後の音読、
と進めました。

感じる・思う・考える

読んだ後は、次の質問にシンプルに答えていきます。
・本の題名は?
・作者の名前は?
・題名から考えたことは何ですか?
・どんなお話ですか?
・お気に入りの人物とその理由は?
・好きな場面とその理由は?
・お気に入りの言葉は?
・不思議に思ったことや気になるところは?
・自分と似ているところと自分と違うところは?
・作者が言いたかったことは?
・もしも自分なら?

ここでは、「感じたこと」「思ったこと」「考えたこと」の区別を教えることが重要だと思っています。

例えば、「お気に入りの人物とその理由は?」の質問に
「○○です。○○だからです。」と答える。
当然、間違いはありません。
しかし、「気に入る」時は、感情が動き、好きって思って、理屈を付けるのではないかなと。
異性を好きになるときに、顔が良くて、高収入で、優しくて〜なんて理屈から入ることは少ないでしょう。

だから、感じたことを引き出してあげながら、「感じたこと」「思ったこと」「考えたこと」の区別を教えてあげることが大切です。
教えるのは難しいのですが、手を変え品を変え説明しました。

例えば、
・感じるのは心や身体
・思うは頭にパッとやってくるもの
・考えるは頭で整理すること
というふうに。

ここに時間を書けたおかげで、読みたいと思える読書感想文になりました。

くどいぐらいの5W2H

シンプルに書いた質問の答えを文章にしていきます。
このときに気がつくのは、読み手が不在で言葉足らずであることでした。

読書感想文を読む人は本を読んでいないことを前提にわかりやすく書くこと、
自分が言いたいことなのか、登場人物の誰が言いたいことなのかを明確にすること、
そういった事を明確にしていくことが、わかりやすさにつながるのだと言うことを説明し、実際に読んでみて比べさせ、体感させました。
そして、しつこいぐらい徹底して、わかりやすい文章を求めました。

2年生の子供には少し早いのかもしれませんが、文章は自分での読み直しと、添削で上手くなると思います。

私は20歳代後半に、会社で文章をたくさん書く必要がある部署へ転勤になりました。
そこで初めて書いた文章は、A4で1枚の社内文書でしたが、上司に90%以上添削される結果に。。。

その文書によって、社内の多くの人が動くのです。
なぜこれをするのか、どのようにするのかを、できるだけシンプルに正しく伝える必要がありますから、徹底して添削されるのは当然です。
しかし、情けなくて、どうしていいのかわからなくて、泣きそうになりながらも、諦めず書き直し、連日のように添削をしていただくことで、徐々に文章のコツのようなものが見えてきた事を覚えています。

ですから、「感想文に答えはないのだから直さないよ」と、自主性を重んじるような判断をし、本人に任せっきりにしてしまうと、読み手不在の独り言になってしまいがちです。
本人の言いたいことは変えずに、分かりやすくする。
ここを手を抜かずにやったことで、最終的に「お父さん、こんなふうに書いてみたんだけどどうかな?」と聞いてくるようになったのです。

並べ替えて繋げる

さて、ここまで来たら、後は仕上げです。
同じような内容のものをグループ化して、重複感があれば削除するなどして整えます。
最後に、全体を並べ替え、接続詞を加えるなどして話の流れを作ります。

これらは、小さいお子さんには難しいでしょうから、「こうしたらどうだろう」と提案して、ビフォー・アフターを読み上げてみる。
そうして、本人の感覚でどうするか選んでいくようなスタイルが良いかもしれません。

すごく大変じゃないのか

ここまでやろうと思うと、すごく大変じゃないのか?と思われるかもしれません。
少なくとも、2年生の息子に教えるのは「すごくすごく大変」でした。(汗
ですから、もちろん親がどこまで関わるかなんてのは自由です。
やったから必ず○○になるとか、やらなかったから□□になると確約されるものではありません。

でも、これは親が時間を作らないとできないということも事実。

夏休みの宿題を付きっきりで見てあげられないからこそ、読書感想文だけでも気合を入れて、できるまで親が粘って付き合ってみるのは、想像以上に良い結果をもたらしてくれるのではないかと思うのです。

ちなみに、子供に偉そうに教える私は、まともに読書感想文を書いたことはありません。
暇だからという理由でなぜか本を読み始めたのは、20歳代後半から。
自慢ですが、それまでの2十数年間で国語の教科書以外に読破した書籍は友達から借りた「遺書(ダウンタウン松本人志著」だけです(ーー)
文章がなんとか書けるようになったのは、仕事をし始めて10年が経過した頃から。

こんな私だからこそ、どうやれば本を読めるのか、どうすれば文章がかけるのかをなんとか人並み程度に身に着けてきた過程がここで役立ちました。

大切なのは一緒に読んで・書いてみる

子どもの宿題をみてきて、最も効果が高いのは、教えるのではなく、一緒にすること。
私も真剣に書くのは初めてか?と思いながら、読書感想文を書きました。

算数が苦手なら、算数ドリルを一緒にやる。
漢字が苦手なら、漢字ドリルを一緒にやる。
毎日、一緒にやることは不可能に近いですが、その時の子供の集中力は最も高く、勉強が嫌なことでなくなり、親の言葉に聞く耳を持つことになります。

なかなか大変なプロセスですが、やってみる価値は十分です。
書き上がったときの嬉しそうな顔、自信満々でお母さんに見せる顔を見ながら、頑張ってよかった〜としみじみ感じるのです。

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